こんにちは、おざたろうです。
先日開催された、”RK Music Online Live Fes VOICE SPARK”(以下、”ボイスパ”)のライブレポートを纏めます。
概要
- イベント名:RK Music Online Live Fes VOICE SPARK
- 日時:2024年5月25日(土)
- 開演:18:00
- 終演:20:50頃
- 形式:イオンシネマでの同時中継・オンライン(YouTube)
ボイスパは、RK Musicに所属するアーティスト達による、フェス形式の音楽イベントです。
RK Musicとしては、このようなレーベルを挙げての音楽イベントをこれまで実施したことがなく、今回が初めての試みとなりました。
出演アーティスト
ボイスパでは、それぞれが高い歌唱力を持つRK Music所属のアーティストが”VOICEチーム”と”SPARKチーム”に分かれて歌声を披露しました。
タイムテーブル
タイムテーブルは以下の通りで、基本的にはSPARKチームとVOICEチームが交互に歌いました。
ボイスパの特徴
今回のボイスパは、あらゆる点において注目度の高いイベントでした。
以下、今回の注目ポイントをご紹介します。
(1)RK Music所属アーティストが全員集合したファン待望のイベント
前述の通り、ボイスパはRK Music史上初のレーベルを挙げて実施した音楽イベントです。
そもそも、VESPERBELLはREALITY Studios所属でしたが、2023年7月25日にRK Musicへの移籍が発表されていました。
この時に先輩であるKMNZもRK Musicへ移籍したことから、元々RK Musicに所属していたライブユニオンのメンバーであるHACHI、焔魔るり、瀬戸乃とと、水瀬 凪にVESPERBELLとKMNZを加えたメンバー全員でのフェス開催はファンの間で熱望されていました。
このため、ボイスパ開催の告知以降、非常に大きな盛り上がりと注目を集めていました。
(2)待望のKMNZ復活
VESPERBELLの先輩であるKMNZは、2023年12月31日にLIZの卒業を受けて一旦活動を休止し、2024年初夏の活動再開に向けての準備期間に入っていました。
そのKMNZが、ボイスパ開催日の1週間前である2024年5月19日に、LITAに加え、新メンバーである”TINA(ティナ)”と”NERO(ネロ)”の2名を迎えての再始動を発表しました。
再始動日は、ボイスパ当日である2024年5月25日。ボイスパでいきなり初披露となる可能性が非常に高いと、Xのタイムラインが沸きあがりました。
そしてこの発表の3時間後、ついに新生KMNZのボイスパ出演が正式に発表されました。
2人の新メンバーとLITAの3人がボイスパという大舞台でどのようなパフォーマンスを見せるのか、非常に大きな話題となりました。
(3)新人アーティストのお披露目
今回、RK Musicでは新生KMNZのTINAとNEROとは別で、3名の新人アーティストもデビューを飾りました。
それが、”CULUA(カルア)”、”NEUN(ノイン)”、”MEDA(メダ)”の3名です。
この3名は、2024年5月1日にデビューが発表された後、ボイスパ本番に先立った2024年5月18日に、3名それぞれのチャンネルにてデビュー曲となるオリジナル曲が投稿されていました。
オリジナル曲こそ公開されていましたが、デビュー配信がない状態でボイスパを迎えるということで、彼女たちの雰囲気やライブパフォーマンスは全くの未知数であり、非常に大きな期待がかかったまま本番を迎えました。
(4)総合司会も本気の人選
ボイスパは、アーティスト以外の人選も抜かりがなく、総合司会として一翔剣さんを迎えました。
一翔剣さんは、自分のラジオ番組も持っている、日本放送吉田ルーム所属のプロのアナウンサーさんです。
以前、VESPERBELLも出演した”VTuber Fes Japan”でも司会を務めており、気の利いた振りや絶妙なツッコミが特徴的でした。
VESPERBELLをはじめ、芸人気質なアーティストが多いRK Musicのイベントの司会としてはこの方以上の適任者はいないといっても過言ではありません。
(5)全国のイオンシネマでの同時中継
ボイスパが一般的なVSingerのオンラインライブと最も異なる点は、YouTubeでの生配信だけでなく、全国のイオンシネマでの同時中継も実施されたことです。
今回、同時中継が実施されたイオンシネマは以下の11会場でした。
<同時中継が実施されたイオンシネマ>
- イオンシネマ江別(北海道)
- イオンシネマ名取(宮城県)
- イオンシネマ浦和美園(埼玉県)
- イオンシネマ幕張新都心(千葉県)
- イオンシネマ板橋(東京都)
- イオンシネマ シアタス調布(東京都)
- イオンシネマみなとみらい(神奈川県)
- イオンシネマワンダー(愛知県)
- シアタス心斎橋(大阪府)
- イオンシネマ岡山(岡山県)
- イオンシネマ福岡(福岡県)
さらに、映画館であるにもかかわらず、立ち見、声出し、手拍子、タオル・ペンライト・サイリウムの使用全てが許可されており、現地ライブと同じように盛り上がることができる点が非常に魅力的でした。
(6)VESPERBELLが大トリ
そしてBELLSとしては嬉しかった点が、VESPERBELLがSPARKチームのトリであると同時に、全体の大トリという非常に重要な立場を任されている点でした。
これまではトップバッターなど、比較的序盤で出番を終えてしまうこともあったVESPERBELLだっただけに、RK Musicにとっては非常に重要なイベントであるボイスパを盛大に盛り上げてくれることへの期待が非常に高まりましたし、これまでのVESPERBELLの実績を振り返れば、間違いなく会場を熱狂の渦に巻き込んでくれると確信していました。
セットリスト
ボイスパのセットリストは以下の通りです。
<セットリスト>
焔魔るり
・ヒノコ
・届かないと思った虹の赤にこの手届くように
・Last beat
KMNZ
・VERSE
・MID JOURNEY
・CALLING
瀬戸乃とと
・不可逆サバイバル
・一行目は僕自身の手で
・TRUST
水瀬 凪
・ノスタルジー・ステップ
・ボイジャー
・Fly By
ライブユニオン(焔魔るり、瀬戸乃とと、水瀬 凪、HACHI)
・ライブユニオンメドレー
-Dreaming In The Night
-ワンダラスト
-夏の透明
-Twilight Line
RK Music NEW COMERS(NEUN、CULUA、MEDA)
・Engelslied(NEUN)
・べビ・デビ(CULUA)
・Sing-ularity(MEDA)
HACHI
・Deep Sleep Sheep
・まなざし
・涙することは疎か、息も出来ない。
・ビー玉
VESPERBELL
・RAMPAGE
・inspire
・Hurt
・Twilight
・RISE(VESPERBELL×LITA)
焔魔るり
一番手は、ライブユニオン所属の焔魔るりでした。
1曲目の”ヒノコ”は、気持ちよくノれる曲であり、ボイスパのスタートして最高の選曲でした。
普段投稿するカバー動画では自身で動画編集まで行う、努力家の焔魔るりを象徴するかのような真っ直ぐで力強い歌声が美しく響きました。
一番手ということで本人は実は緊張していたようですが、それを微塵も感じさせない安定感のあるパフォーマンスを披露しました。
2曲目の”届かないと思った虹の赤にこの手届くように”は、切なさを感じさせる繊細な歌声が非常に美しい曲です。
また、サビの高音が圧巻の美しさで、これだけハッキリとした高音で美しく歌うことができるアーティストもそう多くはないはずです。
3曲目、最後に歌唱したのは焔魔るりの最新曲である”Last beat”でした。
この曲は、焔魔るりが「歌の紡ぎ手」というコンセプトの下で発表した最初の曲であり、そのコンセプトの通り、まるで物語のような奥深さを感じさせる表現力を遺憾なく発揮しました。
歌唱後のインタビューコーナーでは、焔魔るりの素の可愛さも見せてくれました。
トップバッターという非常に重要な役割を、最後までしっかりと全うしてくれました。
KMNZ
二番手で登場したのは、半年の休止期間を経て、新メンバー2名を迎えて満を持しての復活を果たしたKMNZでした。
KMNZは、披露した3曲全てが新曲であり、新たな一歩を踏み出したことを象徴するようなステージとなりました。
”VERSE”は、KMNZらしさ溢れるポップな雰囲気で、「KMNZが帰ってきた」ことを印象付けるのに十分な一曲でした。
LITAは終始笑顔で、久々のステージを心から楽しんでいることが伝わってきました。
新メンバーである、シベリアンハスキーのTINAとNEROも伸び伸びと歌声を披露しており、3人がこの日を楽しみにしており、徹底的に準備してきたことがよく分かるパフォーマンスでした。
”MID JOURNEY”では雰囲気が打って変わり、落ち着いて聴く曲であり、新メンバーのTINA、NEROの高い歌唱力とLITAのラップの組み合わせが効果的でした。
”CALLING”は、ややジャズ調の心地よいリズムの曲でした。
可愛らしい歌声のTINAと、クールな歌声のNEROの間でどっしり構えるLITAの高音が美しく、また、安定感が際立っていました。
3曲通して、新人2人の堂々としたパフォーマンスも素晴らしかったですが、やはりLITAの安定感が凄まじく、まさに”大黒柱”と呼ぶにふさわしい存在感でした。
最後のインタビューでも、LITAがブランクを感じさせない安定感を放っていました。
NEROも性格的にこのような場を楽しむことができるタイプのようで、ユーモアを交えた受け答えをするなど、非常にリラックスしているように見えました。
その反面、TINAは非常に緊張しており、初々しさに満ちた新人らしい振る舞いで、見ていて思わず応援したくなる様子でした。
新生KMNZへの期待を極限まで高めて、KMNZは出番を終えました。
瀬戸乃とと
続いて登場したのは、SPARKチームから、瀬戸乃ととでした。
「ここからは瀬戸乃ととのターン!」という言葉と共に始まった1曲目の”不可逆サバイバル”は、疾走感のある曲調と、瀬戸乃ととのクールでカッコいい歌声との相性が抜群で、冒頭の宣言通り、客席を一瞬にして瀬戸乃とと一色に染め上げました。
歌っている間のクールな雰囲気とは打って変わり、”不可逆サバイバル”を歌い終えた後の簡単なMCでは、落ち着いたトーンで、自己紹介をしてくれました。
「VOICE SPARK」を軽く噛んでしまうしまうという可愛らしい一面も含めて、非常に魅力あふれるアーティストであることを感じさせました。
今回のボイスパは記念すべき第1回目ということで、「初回にふさわしい曲」として続けて披露した”一行目は僕自身の手で”は、強い決意を持って己の道を突き進む勇気をくれるような、非常に力強い歌詞と歌声が特徴的でした。
3曲目は、ボイスパ2週間前の5/11にリリースされたばかりの瀬戸乃ととの最新オリジナル曲の”TRUST”でした。
発表したばかりの曲とは思えないほどの高い完成度のパフォーマンスと、レーザーを使ったステージ上の演出によって生み出されたカッコよさが観客を魅了しました。
歌声だけでなく、客の煽り方も含めて全体的に安定感が高かった瀬戸乃ととですが、歌唱後のインタビューではMCの時と同様の愛嬌のある笑顔で登場し、質問に対してジョークも交えながら臨機応変に対応する理知的な一面も覗かせました。
その一方で、「実は部屋が汚い」という意外な情報も飛び出し、歌声だけでなくパーソナリティも含めて非常に興味をそそられるアーティストであることを匂わせつつ、無事に出番を終えました。
水瀬 凪
瀬戸乃ととに続いて、同じくライブユニオン所属の水瀬 凪が登場しました。
水瀬 凪は、2021年のデビュー以来、配信アプリREALITYのアバターの姿を借りながら活動を継続していましたが、2024年4月29日に、念願のオリジナル3Dモデルでのリデビューを飾っています。
その出来立ての3Dモデルで、満を持して披露した一曲目の”ノスタルジー・ステップ”では、水瀬 凪らしい、聴くだけで気分が軽くなるような聴き心地の良い歌声を聴かせてくれました。
また、ステージを蝶が舞う演出が効果的で、まるで青々とした草原の中で優雅に歌っているかのような美しい姿でした。
続いて歌った”ボイジャー”では、穏やかな歌声と曲調で客席を落ち着いた雰囲気で包み込むような、水瀬 凪の高い表現力が光りました。
序盤で盛り上がったフェスの中盤にふさわしく、会場の雰囲気を絶妙なしっとり具合にしてくれました。
最後の3曲目は、”Fly By”でした。
“Fly By”は2024年4月28日発表したばかりで、こちらもできたてほやほやの新曲です。
憂鬱な気分を吹き飛ばすような、ポップな歌が客席を一気に明るくしました。
また、間奏のクラップでは観客も楽しくノることができました。
最後のインタビューでは、明るく可愛らしい笑顔を見せながら受け答えをしていました。
普段から様々な曲調の楽曲に挑戦していることから、今後も水瀬 凪というアーティストの幅広い表現が楽しみですね。
ライブユニオンコラボステージ(焔魔るり、瀬戸乃とと、水瀬 凪、HACHI)
ここまで、VOICEチームとSPARKチームのアーティストが交互に登場してきましたが、ここではチームの垣根を超えてライブユニオン所属の焔魔るり、瀬戸乃とと、水瀬 凪、HACHIの4名によるコラボステージとなりました。
それぞれが異なる魅力を持つ、ライブユニオンが誇る4名のアーティストによるコラボは見ごたえ十分でした。
意外なことに、ライブユニオンの4名が同じステージに立つのはこのボイスパが初めてです。
先述の通り、水瀬 凪のオリジナル3Dモデルが完成したばかりというのもあり、ライブのステージで4人が揃う状況が整ったこと自体がつい最近の事であるので、ファンとしては「待ちに待った」瞬間だったのではないでしょうか。
歌唱後のインタビューで焔魔るりが「涙が出そうになった」と話したことから分かる通り、アーティスト本人たちにとってもこのステージは感慨深く、瀬戸乃ととは実現にあたって尽力してくれた関係者への感謝の言葉を伝えていました。
HACHIがインタビューの最後に残した、「ライブユニオンはこれが始まりです。見逃さないでください」という言葉があったことから、まだまだライブユニオンは大きなことに挑戦してくれそうです。
今後の4人の活躍から目が離せませんね。
RK Music New Comers(NEUN、CULUA、MEDA)
LIVE UNIONのメドレーの後に登場したのは、NEUN、CULUA、MEDAの新人3名でした。
先述の通り、3人がそれぞれのオリジナル曲のMVを引っ提げてのデビューでした。
それに加えて、活動のコンセプトなのか、NEUNとMEDAはそれぞれの登場前にティザームービーが流れるという素晴らしい演出もあり、RK Musicがいかに自信をもってこの3名をデビューさせたかを物語っていました。
まず最初に登場したのは、NEUNです。
「世界で最も新しい神話を、世界で最も優しい神話を始めよう」というティザームービーでのセリフ通り、NEUNのオリジナル曲の”Engelslied”はまるで神話を彷彿させる物語性やミステリアスな一面がある曲です。
この難しい曲を、NEUNは繊細に、そして美しく歌い切りました。
続いて登場したのは、CULUAでした。
CULUAの持ち歌の”べビ・デビ”は、最近のヒット曲に見られるキャッチーで癖になるリズムが特徴的な「踊れる曲」です。
実際にCULUAもサビの部分で歌いながら、曲に合わせたダンス(べビデビダンス)を踊るという、初めてのステージにしてはかなり難易度の高いことを成し遂げていました。
ジト目でクールな雰囲気を匂わせる表情も魅力的でしたが、時折見せた笑顔が非常に可愛らしかったです。
ちなみに、サビの歌詞は『べビデビデビデビ べビデビデビデビ べビデビデビデビ オーライ!』らしいです。
新人枠の最後を飾ったのは、MEDAです。
MEDAのオリジナル曲の“Sing-ularity”は、イントロの軽快なピアノサウンドからのサビの爽やかなリズムが心地よい楽曲です。
可愛さと美しさが共存した彼女の歌声はまさに唯一無二です。
ステージを広々と使いながら全身を使って歌う様子は、歌の途中で本人が言っていた通り「気持ちを込めて歌う」意識を象徴しているように見え、強く心に響きました。
MEDAの歌唱終了後、3人そろってインタビューの場に登場しました。
それぞれの持ち味を存分に発揮する素晴らしいデビューを飾ったステージでの姿とは異なり、緊張している雰囲気を全身に漂わせながら登場する様子が実に初々しかったです。
今後3人の活動が続いた後でこのシーンを振り返った時に、本人たちが照れくさそうに「あの頃は初々しかったね」という姿が容易に想像できますね。
3人とも、今後の飛躍がより一層楽しみになる素晴らしいデビューステージでした。
HACHI
VOICEチームの最後に登場したのは、ライブユニオン所属のHACHIでした。
1曲目の”Deep Sleep Sheep”では、その曲名の通り深い眠りに誘うような落ち着きのある穏やかな歌声が客席を包みました。
一音一音を丁寧に歌うHACHIの歌声が非常に心地よく耳に響きました。
2曲目の”まなざし”では、サビでの伸びやかな歌声が美しく、「弱くて脆い自分も愛したい」といった前向きな感情が込められているのを感じました。
続いての3曲目は、”涙することは疎か、息も出来ない。”でした。
歌い出す前にHACHIが「盛り上がる曲」と言っていた通り、落ち着いた曲調の歌が多いHACHIのオリジナル曲の中では有数の「拳を振れる曲」です。
それに加えて、HACHI本来の優しく繊細な歌声の要素も含まれており、彼女のぶれない軸を感じる一曲でもありました。
最後の4曲目に歌ったのは、”ビー玉”でした。
直前の”涙することは疎か、息も出来ない。”のバンドサウンドとは打って変わり、懐かしさや切なさを感じさせる曲と、HACHIの透明感のある歌声の組み合わせがしっとりとした雰囲気を生み出しました。
インタビューでは、HACHIらしく非常に多くの笑顔が見られました。
本人からも「色々な自分を見せられた」と言っていたことからも、かなり満足のいくステージだったようです。
キングレコードからのメジャーデビューが決定している実力を遺憾なく発揮し、VOICEチームのトリという重要な役割をしっかりと果たしました。
VESPERBELL
SPARKチームの最後、そしてボイスパのトリを飾ったのは、我らがVESPERBELLでした。
RAMPAGE
まずVESPERBELLが登場した瞬間、同時視聴会場のイオンシネマでは、BELLSとして非常に嬉しい光景が劇場に広がりました。
劇場で同時上映を楽しんでいたBELLSが青色とオレンジのペンライトを構えて次々と立ち上がったのです。
映画館で立ち上がり、さらには声を出すという行為は通常絶対にしないことであることから、運営から許可されていたとしてもやはり抵抗があったのが正直なところです。
しかし、VESPERBELLが出てきたのであれば話は別です。
「VESPERBELLならもっと盛り上げてくれる」「VESPERBELLを信じて盛り上がりたい」
そのようなBELLSからVESPERBELLへの強い信頼が形となった瞬間でした。
私がいたイオンシネマ幕張新都心だけでなく、全国各地のイオンシネマでも同様にBELLSが声を出して盛り上がったようです。
そのような最高の雰囲気の中でVESPERBELLが一曲目に歌ったのは、”RAMPAGE”でした。
VESPERBELLの持ち歌の中でも特にライブで会場をぶち上げることができるこの歌が最初にくることによって、BELLS以外の会場での参加者も含めて、一瞬にしてVESPERBELL一色の雰囲気に塗り替えることができました。
VESPERBELLが”RAMPAGE”を披露したのは、2023年6月のワンマンライブ”RAMPAGE”と、”MUSIC VERSE LIVE”以来3度目でした。
ワンマンライブ”RAMPAGE”で初お披露目、”MUSIC VERSE LIVE”は現地開催ではなかったため、今回のボイスパが初めて全力で声を出して”RAMPAGE”で盛り上がれるイベントでした。
大トリというプレッシャーを微塵も感じさせないまま、ヨミとカスカがクラップや拳でリードしてくれたことでさらにノりやすくなったうえに、サビでの『WOW WOW RAMPAGE!!』で声を出すのを促すようにヨミ自身が叫んでくれたおかげもあり、我々も何の迷いも無く声を出して楽しむことができました。
inspire
続けて歌ったのは、”inspire”でした。
”inspire”の最大の特徴といえば、やはりヘドバンです。
たとえ映画館での同時視聴であっても、VESPERBELLは容赦なく我々にヘドバンを促します。
そして、もちろんBELLSは迷わず全力のヘドバンで応えました。
ヨミの歌声の力強さが相変わらず際立ちましたが、それに加えて何でもないように入れてくるヒーカップなどのテクニックが効果的で、技術の高さも見せつけてくれました。
また、この曲ではカスカの声が非常によく出ていました。
身体的なコンディションだけでなく、終始笑顔でステージを心から楽しんで知る様子であったことから、気持ち的にも相当ノっていたようです。
MC1
”inspire”の後、簡単なMCでは、挨拶で苦戦する姿も見られましたが、それ以外の点では次の曲への繋ぎもスムーズで、非常に余裕のある様子でした。
また、カスカのMC力が格段に上昇しており、これまでの経験の蓄積と自信を感じました。
ライブの度に進化するVESPERBELLには今後も目が離せません。
Hurt
続く3曲目は、”Hurt”でした。
”Hurt”は、クラップや拳を上げる箇所が他の曲以上に明確であり、かつリズムもノりやすいことから、観客もライブで非常にノりやすい曲です。
ヨミはAメロ、Bメロ、サビ全ての部分で歌声の迫力を落とすことなく歌うことができる器用さが目立ち、カスカはサビのロングトーンの完成度が圧巻でした。
Twilight
ステージの明転と共に”Twilight”のイントロが流れ出した瞬間に、カスカが満面の笑みで歓声を上げました。
「みんなで~!明るく盛り上がるよ~!」
カスカのこの言葉と最高に可愛い笑顔で、客席の雰囲気も一気に明るくなりました。
やはりカスカの言葉と笑顔には、人の気持ちを明るくする力があります。
非常に明るい曲である”Twilight”ですが、実は音域が広く、かつ音程が一気に上下したりと、実はかなり難易度の高い曲です。
ですが、さすがは我らがVESPERBELLです。
特にヨミはどの音程にも適応できる安定感が凄まじく、低温から高音まで全てを高いレベルで歌い切りました。
そしてラスサビでヨミとカスカが交互に高音で歌う部分はVESPERBELLの良さが存分に発揮されており、ヨミとカスカの歌声を連続で浴びることができる絶好ポイントです。
MC2
”Twilight”を歌い終わったところで、再度MCを挟みました。
「次の曲で最後」という宣言と共に、「最高の演出」を用意したというヨミの意味深な発言を残し、VESPERBELLは最後の曲に移りました。
RISE
ボイスパを締めくくる曲は、『VESPERBELLの代名詞』とも言える”RISE”でした。
暗転したステージ上のスクリーン中にRISEの文字が映し出されます。
そして、ステージには人影が・・・なんと3人見えます。
明転したステージと共に、ヨミとカスカと、その二人の間に立って軽快なラップを披露したのはなんと、KMNZのLITAでした。
直前のMCでヨミが言っていた「最高の演出」とはLITAのサプライズ出演という、最高に粋な演出だったのです。
実は、VESPERBELLとLITAが同じステージに立ったことは過去に一度しかなく、2022年12月のブイアワでのVESPERBELLとKMNZとのコラボステージ以来の共演となりました。
ヨミとカスカの歌声の間に入るLITAのラップによって、”RISE”の『前だけ見つめて走る』といった強い意志を伴うメッセージが、より一層魂のこもったものに生まれ変わりました。
大変ありがたいことに、LITAが”RISE”で披露したラップの歌詞をポストしてくれています。
実は、2サビ後の歌詞を見ると、
「月明り手を透かす 借りた背中夜道歩き迷う」
の部分で「カスカ」、「ヨミ」をちゃっかり歌詞に入れてくれており、LITAのセンスが光る最高のラップであることが分かります。
2人が何度も歌ってきた”RISE”。それと同じ数だけ、私たちBELLSも”RISE”を聴いてきたので、BELLSで一体となってペンライトを振り盛り上がるのは造作もないことです。
同時視聴会場では、BELLSが全力でペンライトを振っていました。
ヨミとカスカの歌声、そしてLITAのラップによって、同時視聴会場のボルテージが最高潮に達した瞬間でした。
最後までヨミの煽りと歌声の安定感は素晴らしく、カスカの真っ直ぐな歌声はファンの心を掴んで離さず、そして二人のデュエットが何よりも美しく響きました。
インタビュー
今回出演した他のアーティストと同様に、VESPERBELLも出番を終えた後の流れでインタビューに移りました。
ヨミとカスカの相性の良さを感じた一翔剣さんからの「(二人で歌う時は)一人で歌う時とは違う気持ち良さがやっぱりありますか?」という問いに対してヨミは、「収録で一緒に歌うと一人で歌うより良く聴こえる」という、BELLSも納得の受け答えをしました。
何より、この場でVESPERBELLから一つ大きなお知らせがありました。
なんと、6/23(日)にVESPERBELL活動4周年記念ライブの開催が決定しました!
そしてこの告知の後に、VESPERBELLの公式Xから4周年記念ライブについてのポストがされました。
ライブのタイトルは、「Noise in Silence」です。
日本語に直訳すると、「静寂の中の音」。昨年の「RAMPAGE」とはまさに真逆のイメージですが、果たしてどのようなライブになるのでしょうか。
インタビューの最後には、一翔剣さんも巻き込みながら思い思いの行動を取るという、VESPERBELLらしい一面も見せてくれました。
エンディング
いよいよボイスパも最終盤に差し掛かり、最後は既に出番を終えていたLITAとHACHIの2人を加え、4名でのエンディングとなりました。
総合司会の一翔剣さんは、ボイスパの出演アーティストを代表して、4名それぞれに感想を求めました。
トップバッターは、今回はいつも以上にMCも頑張ったカスカでした。
『ここまでトークもしっかりとできていたカスカが何を話してくれるのだろう・・・』BELLSが期待の視線を送る中でしたが、「めっちゃ楽しかったです!いえ~~い!!」と急にいつも通りのトーク力に戻ってしまいました。でも、この自由さがカスカらしさなのかもしれません。
続いて、ヨミは「VESPERBELL単体でのライブとは異なり、大人数でできて楽しかった」といったコメントをしてくれました。
しっかりと締めるときは締めてくれるヨミは安心して見ることができますね。
3番手のLITAは、「個々の実力は見てもらっている中で、全員が集まって見てもらえるいい機会だった。新人も頼もしい」という、模範解答のような一言でした。
さすが先輩。そう思ったのも束の間で、LITAはこれだけでは終わらず、「この事務所(RK Music)の『力』(腕を叩くポーズ)を見てもらえたんじゃないか」と、(案の定)実にユーモアあふれるコメントを残してくれました。
『やはりRK Musicは芸人の集まりなのか・・・この調子でエンディングを迎えるのだろうか・・・』不穏な雰囲気が立ち込める状況下で、このイベントの締めのコメントという重責を担ったのはHACHIでした。
『HACHIだけはまともであってくれ・・・!』そのような一翔剣さんからの期待に対してHACHIは、
「RK Musicは今大きな変化を迎えている。これで終わりではないのでこれからも見逃さないでください」
という、今後のRK Musicの今後にも繋げる、素晴らしいコメントで応えてくれました。
と思いきや、直後にカスカを筆頭にヨミも自由気ままに謎ムーブを繰り返し、やはり最後は面白さが全てをかっさらいました。
最後はRK Musicの和気あいあいとした雰囲気に包まれながら、第一回のボイスパは無事に幕を閉じました。
おわりに
”ボイスパ”は、RK Musicとして初の大規模なイベントでした。
ライブユニオンの面々の異なる特徴をもった歌声、新生KMNZの初お披露目、新人たちの堂々としたパフォーマンスと初々しいインタビューなど、見応えが盛りだくさんでした。
そして、大トリで”らしさ”全開のカッコいいパフォーマンスを見せてくれたVESPERBELLも最高に輝いていました。
おそらく、これからは今回のような事務所を挙げてのイベントがどんどん増えていくことでしょう。
その記念すべき1回目として、今回の”ボイスパ”は間違いなく大成功でした。
これからのRK Musicからも目が離せませんね。
ozataro
コメント